ゆうくん「7月5日、マジで世界がヤベェなの！！」 お前ら「な、なんだってー！？」

ゆうくん「ただいまなの」

お前ら「ゆうくん！　おかえり！　遅かったね」

ゆうくん「うぐぅ。お前らにーちゃ……うぐぅ」

お前ら「そんなカノンのヒロインみたいなこと言ってどうしたんだい？」

ゆうくん「ゆうくん、とーってもストレスさんが溜まってるの」

お前ら「うん」

ゆうくん「もうストレスがすごいなの。今すぐストレスさんにストップ！ひばりくんなの！」

お前ら「さすがゆうくんは昔の漫画を知ってて博識だね！」

ゆうくん「恐縮です」

お前ら「ダメだよ、ゆうくん。ゆうくんは、病気だからアルコールはダメだよ。また発達さんが障害しちゃうよ」

ゆうくん「飲みたいな！」

お前ら「ダメ」

ゆうくん「ノイタミナ！」

お前ら「ノイタミナだとあの花が好きだったなぁ」

ゆうくん「ゆうくんはね、バナナフィッシュが好きだったの」

お前ら「トホホ……ゆうくんに流されるままに芋焼酎飲んじゃってるよ」

ゆうくん「ほんのこちうめどなー」

お前ら「ゆうくん、酔って薩摩方言出ちゃってるし……」

ゆうくん「にーちゃ、あのね」

お前ら「なんだい、ゆうくん」

ゆうくん「今日ね、んっとね！　イヤなことがあったのら」

お前ら「イヤなこと？　また腰のヘルニアさんが再発したのかい？」

ゆうくん「んーん」

お前ら「じゃあ再発したヘルニアさんがまた脳に転移したのかい？」

ゆうくん「んーん」

ゆうくん「うみゃ」

お前ら「ダメって言ったじゃないか！」

ゆうくん「地鶏のお刺身さん美味しいなのー」ﾏﾙﾏﾙﾓﾘﾓﾘ

お前ら「いい？　タダでさえウチのマンションは動物飼うの禁止で、ホントはゆうくんもダメなんだ！」

ゆうくん「ぱうぅ」

お前ら「懐かしいアニメや漫画を言ってもダメだよ、ゆうくん」

ゆうくん「にーちゃがいじめるのら」ﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾓｼｬﾓｼｬ

お前ら「こらっ！　また精神薬さんをオツマミに焼酎さん飲んでる！　そんなんだからゆうくんなんだよ！」

ゆうくん「もういいなの！　ゆうくん、もう眠るの！！」ｶﾁｯ

お前ら「うわっ！　いきなり電気消さないで！」

ゆうくん「コムギ……いるか……？」

お前ら「なんだい？」

ゆうくん「ゆうくん、悔しいのら。パワプロサクセスでダイジョーブ博士失敗したときくらい悔しいの」

お前ら「ゆうくん……」

ゆうくん「ゆゆっ」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

ゆうくん「にーちゃ……ぎゅむってして。ぎゅむって。ぷにるちゃんより可愛いゆうくんを」ﾊﾞｻｯ

お前ら「うわ、ゆうくん布団の中で羽根広げないで」

ゆうくん「ストレスフルで鱗粉が過剰に出てるの」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ……！

ｳﾈｳﾈｰ

お前ら「うわ、触手出さないで。ヌルヌルするから」

ゆうくん「ゆゆっ」

お前ら「ゆうくん……」

ゆうくん「そう……ゆうくんの可愛さは苺ましまろに出てきても違和感ないレベル……」

ゆうくん「イカ娘ちゃんと同じくらい可愛いの」

ゆうくん「いたっ！　いま石投げた奴いたの！」

ワルガキ「おらっ！　ゆうくんのくせに！」

ﾋｭｯ……！

ｺﾂﾝｯ

ゆうくん「痛いの～」

ワルガキ「スプリット！」

ﾋｭｯ……ｶｸﾝｯ

ｺﾂﾝｯ

ゆうくん「やめてなの～」

ワルガキ「スイーパー！」

ﾋｭｯ……ｸｸｯ

ｺﾂﾝｯ

ゆうくん「痛いの～！」

＼どっ！／

「愉快だな！」

ゆうくん「みぃ」

「お前らも早くゆうくんを見捨てちまえばいいのによ！」

「そうそう。ゆうくんのことで、お前らのマンションに福祉局が訪ねてくるって聞いたぜ」

「もう一緒にいられなくなるかもな！」

ゆうくん「な、なんなの！？　それは！？」

「お前らもゆうくんのこと内心ウザがってるだろうしな！」

ゆうくん「ゆ、ゆうくんのこと、にーちゃは見捨てないもん！」

「ハハハ、保健所行き、確定！」

「お前らも厄介払いが出来るな！」

ゆうくん「そんな……ゆうくんがゆうくんだから、にーちゃに迷惑を……」ｳﾙｯ

お前ら「どうしたの？　ゆうくん。ボーっとして。ほら、シャンとしなきゃ！」

福祉局のお姉さん「……やっぱり、ちゃんとした施設にブチ込んだ方がいいのではないでしょうか？」

ゆうくん「ゆゆっ！？」

お前ら「そ、それだけは……」

福祉局のお姉さん「何かご意見でも？」ﾒｶﾞﾈｸｲｯ

お前ら「うぐぅ」

福祉局のお姉さん「ゆうくんの評判は悪いです。えぇ、それはもう。ご近所でもゆうくんがうろついてると何件か通報がありましたし」

ゆうくん「うぐぅ」

お前ら「なんだい？　ゆうくん」

ゆうくん「おやすみなの……魔王城でおやすみなの……」

お前ら「ゆうくん……」

ゆうくん「いい夢をグッナイ。明日はそうきっと。良いことあるのっ！　ゆうくんはいつもハレのちグゥなの！」ﾆｺｯ

お前ら「ゆうくん……！　うん、そうだね。俺もそう信じるよ！」

＼ワーワー／　＼オオオオオ……！／

アナウンサー《ご覧いただいた通り、ここ、鹿児島市に……な、なんと――》

ゆうくん（超大型）「みんみー」ｽﾞｫｫｫｵｵ……！

ﾄﾞｼﾝｯ　ﾄﾞｼﾝｯ

アナウンサー《――ゆうくんです！！　鹿児島市の中央駅付近に、突如として超大型ゆうくんが出現しました！》

お前ら「ええっ！？　ゆうくん！？」

ゆうくん「みぃ（地の底から響くような低音）」

「お前らさんが浮いたわ！」

「お前らさん！　頑張れ！」

お前ら「世界滅亡なんて運命、俺が変えてやる！！」ｺﾞｳｯ

お前ら「シャォラッッッ！！」

ﾄﾞｺﾞｫｫｫｫｵｫｵｵｵﾝ！！

ゆうくん「ゆんやぁぁぁぁぁあ！？」ｽｻﾞｻﾞｰ！！

ゆうくん「よくもやったのね……！　お前らァァァ！！」

お前ら「さんを付けろよデコスケ野郎ォォォ！！」

ﾎﾞｯｶ！

お前ら「うぐぅ！」ｽﾞｻﾞｻﾞｰ

ゆうくん「うぐぅ！」ｽﾞｻﾞｻﾞｰ

お前ら「クソ……止めなくちゃ……！」

ゆうくん「そうまでして、何を守護るというの！？
人類にその価値はあるのかや！？」

お前ら「……まりねィ」

ゆうくん「へ？」

お前ら「黙りねィ！！」