【米国市況】株反落、ＧＤＰ上方修正で追加利上げ警戒。金融市場全般で７－９月ＧＤＰ確定値の上方修正が意識された

　　Ｓ＆Ｐ500種株価指数は３％安となる場面もあった。テクノロジー銘柄中心のナスダック100指数は一時４％安まで下げた。

米ＧＤＰ、７－９月確定値は3.2％増に上方修正－個人消費上振れ (1)

　　ＴＤセキュリティーズのグローバル金利戦略責任者、プリヤ・ミスラ氏は「きょうのデータは、市場が織り込んでいたよりも消費がずっと強いことの証左だ」と分析。「コロナ禍以降に蓄積された貯金は来年半ばまでには使い果たされると思うが、そうなった時に消費支出は減速するだろう」と述べた。米政策金利の見通しについては「５月まで利上げが継続されて5.5％に達する。その後も当局は政策緩和にはかなり消極的だろう」と語った。

為替 直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数 1257.31 1.61 0.1%
ドル／円 ¥132.37 -¥0.09 -0.1%
ユーロ／ドル $1.0595 -$0.10 -0.1%
米東部時間 16時46分

　　一方で英ポンドは軟化し、一時0.7％安の１ポンド＝1.1993ドルまで下げた。７－９月の英ＧＤＰ改定値は速報値から下方修正となった。ＧＤＰが新型コロナ禍前の水準を回復できていないのは、主要７カ国（Ｇ７）では英国だけ。エコノミストは10ー12月、さらに来年もＧＤＰ縮小が続くと見込んでいる。

　　みずほ銀行の鈴木健吾チーフマーケットストラテジストは円が買われる理由について、日銀のさらなる政策変更への懸念が根強い点を指摘した。

　　ニューヨーク商業取引所（ＮＹＭＥＸ）のウェスト・テキサス・インターミディエート（ＷＴＩ）先物２月限は、前日比80セント（１％）安い１バレル＝77.49ドルで終了。ロンドンＩＣＥの北海ブレント２月限は、1.22ドル（1.5％）安の80.98ドルで終了した。

　　ヘレウス・プレシャス・メタルズのシニアトレーダー、タイ・ウォン氏は「金相場は堅調な消費を主因とするＧＤＰの上方修正に反応した。米金融当局が政策金利をより高く、より長く維持することを正当化することになるからだ」と述べた。同氏は金価格の短期的な節目となる支持水準を1790ドルとみている。

　　ニューヨーク商品取引所（ＣＯＭＥＸ）の金先物２月限は前日比30.10ドル（1.65％）安い１オンス＝1795.30ドルで終了した。

原題：US Stocks Snap Two Days of Gains; Dollar Rises: Markets Wrap

Nasdaq 100 Drops More Than 3%; Dollar Gains: Markets Wrap

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