お前ら、昭和何年生まれ？　僕は４３年

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秋元順子７４歳、ようやく歌えた大人の曲　戦前・戦後の楽曲、すごみ増した声で

子育てが一段落して、４０歳ごろに趣味のバンドを再び始める。そこから映画のような展開を見せた。「記念」にインディーズで出したＣＤにリクエストが相次ぎ、５８歳でメジャーデビュー。そして６１歳でＮＨＫ紅白歌合戦に初出場。職業が「歌手」になって１６年。「音楽を諦めないでよかった。とても幸せな時間ばかりでした」。７４歳になった秋元順子は話す。

　「『男みたいな声だよな』と言われてた。ガラガラ声がコンプレックスだった」。「いい声ね」と評価した小学校の先生の一言で歌うことが好きになった。

　６月２３日発売のアルバム「昭和ロマネスク」では、そんな幼少期の楽曲を含め、淡谷のり子、フランク永井、研ナオコなど、戦前・戦後の「昭和」の楽曲を、すごみを増した声でカバーした。「うんと大人の人の歌。若すぎて聞くだけで歌えなかった歌を、ようやく歌えるようになった」

　年齢を重ね、最近行き着いた境地は「愛」の奥深さだという。愛には、恋愛や家族の愛だけではない様々な形がある。「殺伐とした時代に、世の中や組織の中で、お互いに相手を思いやれる愛が大切だと思う。残りの歌手人生では、宇宙的といっていいくらい、もっとスケールの大きい愛を捉えた歌を歌っていきたい」