アメリカ合衆国、中国製EVの輸入全面禁止へ。バイデン大統領が議会へ要請-BBC

バイデン氏、中国製電気自動車の禁止を要請
https://www.bbc.com/news/articles/cyerg64dn97o

上院銀行委員会委員長のシェロッド・ブラウン上院議員は「中国の電気自動車は米国の自動車産業にとって存続の脅威である」と書いた。

同氏のコメントは、この問題に関する米国議員の中でこれまでで最も力強いものである一方、中国製電気自動車（EV）を国内から締め出すために高額な関税を要求する者もいる。

ホワイトハウスは2月、中国車が国家安全保障上のリスクをもたらすかどうかについて米国が調査を開始すると発表した。

ブラウン上院議員はソーシャルメディアプラットフォームＸ（旧ツイッター）の動画で「中国が政府支援による不正行為を米国の自動車業界に持ち込むことを許すことはできない」と述べた。

ブラウン上院議員は自動車生産州オハイオ州出身の民主党員で、11月の選挙で4期目の当選を目指している。

バイデン大統領は2月、中国の政策は「わが国の市場に自動車が溢れかえり、国家安全保障にリスクをもたらす可能性がある」とし、「私の監視下ではそのようなことが起こらないようにする」と述べた。

ホワイトハウスは、中国製自動車の技術が「運転手や同乗者に関する大量の機密データを収集する」可能性があるとの懸念から、米国政府が規制を課す可能性があると述べた。

同報告書は、インターネットに接続されている自動車は「カメラやセンサーを定期的に使用して米国のインフラに関する詳細情報を記録し、重要なインフラと直接やり取りし、遠隔から操縦したり無効にしたりすることができる」と警告した。

中国は世界最大の自動車生産国であり、日本と最大の自動車輸出国を争っている。

しかし、米国の道路を走る中国車の数は、現在中国が車両に27.5％の関税を課しているため、非常に少ない。

今週、中国訪問中のジャネット・イエレン米財務長官は、中国からの輸入品が米国に流入した2000年代初頭の「チャイナ・ショック」の再来を米国は許さないと中国政府に警告した。

これに対し、中国の廖敏財政次官は、米国が貿易・投資に課している制限に「重大な懸念」を表明した。

廖氏は、中国の競争上の優位性は「大規模な市場、完全な産業システム、豊富な人材」によるものだと述べた。

また木曜日には、米国最大の航空会社がバイデン政権に対し、米中間の新規航空便の承認を停止するよう要請した。

アントニー・ブリンケン国務長官とピート・ブティジェッジ運輸省長官に宛てた書簡の中で、両氏は中国の「有害な反競争政策」により米国の航空会社が不利な立場にあると述べた。

「中国の航空市場の成長が抑制されず、市場へのアクセスの平等を懸念することなく続けられるならば、航空便は米国の労働者や企業を犠牲にして中国の航空会社に引き渡され続けることになるだろう。」

世界の二大経済大国は、当時のトランプ政権が3600億ドル（2870億ポンド）以上の中国製品に関税を課した2018年以来、貿易戦争に陥っている。

中国政府は1100億ドル以上の米国製品に報復関税を発動した。

ジョー・バイデン大統領はこれらの関税をほぼ維持している。

昨年、米国が中国から購入した商品の価値は２０％強減少し、４２７０億ドルとなった。同時に、米国の対中輸出額は4％減の1480億ドル弱となった。