世界に「新疆」の人権対応迫る米国、ウイグル強制労働防止法21日施行　ＢＢＣは、新疆の警察文書から流出した収容者数千人の顔写真を報道

　　米国のウイグル強制労働防止法が月内に施行される中で、中国共産党の習近平総書記（国家主席）は新疆ウイグル自治区のイメージを変え、中国の他地域および世界とよりうまく統合しようと動いている。

習氏の取り組みを体現しているのが、新疆ウイグル自治区の新たなトップ、馬興瑞党委員会書記だ。馬氏は以前、ハイテク企業の集積地、広東省深圳市を統括していた共産党の新星だ。今年１月、「都市・農村開発の統合加速」や「労働集約型産業の精力的な発展」を重視するビジョンを示した馬氏は、農業・牧畜業従事者が「安定雇用と持続的な所得増を達成できるようにならなければならない」と述べた。

　　バチェレ国連人権高等弁務官による先月の新疆ウイグル自治区訪問は、米中それぞれの主張の相違を際立たせた。国連人権高等弁務官の中国入りは2005年以来だったが、米国が「自由かつ完全なアクセス」が保証されていない新疆視察を受け入れたバチェレ氏を批判する一方で、中国外務省は米国の「中国を囲い込み封じ込めようとする妄想」の一つが強制労働との言いがかりだと反論した。