日本の音楽家さん、ロシアの民族楽器を使っただけでウクライナ信者をブチギレさせる

バラライカで平和祈る　北川翔さん2年ぶり演奏会　築地で来月15日

ロシアの民族楽器「バラライカ」のプロ奏者・北川翔（しょう）さん（39）が10月15日、2年ぶりのリサイタルを東京都中央区築地で開く。ロシア音楽に縁の深い家庭で育ち、ウクライナ国境に面したロシア南部ロストフ州の音楽院に留学。両国の仲間と一緒に学んだ。戦禍に胸を痛めつつ、「先の見えない状況にある現地の恩師や友人が演奏を続けている。自分も立ち止まっている場合ではない」と決意した。（杉戸祐子）
　祖父の剛（ごう）さん（故人）は第2次世界大戦後のシベリア抑留生活で覚えたロシア民謡を日本に広めた。父つとむさん（同）は日本初のバラライカ奏者。北川さんは2004年に留学後、08年の国際ロシア民族楽器コンクールのバラライカ部門で、日本人で初めて優勝。帰国後はオーケストラを設立したり、都内と横浜の教室で教えるなどしてバラライカの普及を目指してきた。

　1年半前に始まったロシアのウクライナ侵攻に心が揺れた。「一緒に勉強した仲間が明日にも戦地に行くかもしれない」。自身はコロナ禍で演奏機会が減った上、頸椎（けいつい）椎間板ヘルニアによる腕のしびれに苦しんだ。
　「暗闇で自ら道しるべを立てて光を見いだすなら？」。自問した答えがリサイタルだった。リハビリを重ね、21年12月以来の大舞台に向けて準備を進めてきた。「平和を祈るのが根本。その上で、バラライカをもっと知ってほしいという決意を、音に乗せて演奏したい」

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