日本を否定すると自分の存在を否定されのかたと勘違いして憎悪をむき出しにしてくる奴ってなんなの？？？

そのあとオーストラリアに留学して英会話学校で好きな音楽ジャンルの話を自己紹介しましょうって集いがあったんだけど日本人留学生が「私は日本人なのでJ-POPが大好きです」って言っててビックリした記憶がある

つまりある種の日本人の中には「日本人であるなら邦楽を好きでなければいけない、日本人なのにJ-POPを否定するのは敵であり見つけ次第ブチ殺せ」みたいな精神がインプットされるようになったということだ
2011年以前の2chだったらそんな書き込みしても誰も噛みついてこなかったし肯定すらされたと思う

たとえば好きな食べ物がイタリアンで日本料理が苦手な人だっているのに、日本料理を否定すると途端に発狂して「いや、日本料理もここがいいから！」って言ってくる輩
それもひどいけど、そういう奴らが存在することを想定した上で「日本料理も確かにおいしいですが、本場のイタリア料理もいいものです」みたいに他国文化を好意的に紹介する際にセットで配慮の日本アゲを必ず差し込むことが礼儀だと思ってる奴も、そういう輩を助長させてる時点でかなり共犯者に近いと思う。

けどこういう事実を否定したくて仕方がない、事実であっても自国のことを否定するというだけで許せないという人がいるのよ
それってすごいキモくないかって思うの

つまりJ-POPが好きな人は、本質的には洋楽が好きなのであって洋楽を聴くついでに洋楽クオリティの邦楽としてJ-POPを消費していたので会って、「日本的な旧い音楽」は毛嫌いしていたということなんだ。90年代の若者は、J-POPに熱狂する一方で親世代の音楽である演歌を「日本的すぎて古い。ダサイ」と嫌った

その図式がずっと当たり前だと思っていたから「日本的だからJ-POPを聴く。洋楽は敵視している」みたいな図式を持つ人に初めて会った時は青天の霹靂のような気分だった
それってジャズを聴く奴は鬼畜米英のスパイ呼ばわりして日本感の強い戦時歌謡を聴いてた時代そっくりじゃん

少なくともあの震災の時「絆」が強調されたあたりからおかしくなった感じはするんだよね
絆ってようはしがらみでしょう。絆の美名のもとに何となしに空気感で形成される連帯意識の圧みたいなのが震災が落ち着いてもひらひらと世の中に漂い続け、それが時として暴力になっていると思うの

うまく言語化できないんだけど、その独特の異質感、他者との調和のなさは、宗教で言えば創価学会員、政治で言えば共産党員に近い。新聞なら産経新聞の正論路線あたりの閉じた言論空間。芸能で言うとジャニオタ、AKBオタ、K-POPファン特有の近づきづらい感じ。アイドル文化（集団化した個人への崇拝の文化）がこれを助長している面もあるかしれない。「推し活」みたいな言葉が普通に世間に広まっているのも、遠因かもな

忘れもしない、2014年に初詣に行ったとき、鳥居の前で参拝客がみんないちいち一礼をする光景を見てギョッとしたことがある。以前なら鳥居なんて普通にくぐるもんだったからだ（「鳥居をくぐれない人」もいるけどそれは別問題。あくまで多数派大衆の話）
後で調べたらそれはマナー講師が広めていることらしい、鳥居でお辞儀をするのが作法や美しさというのが江戸しぐさの類で蔓延されているのだが

あのへんから「日本人は無宗教」という大衆の常識をじりじりと「神道こそ日本人のスタンダードの宗教、この唯一の決まりを飲めない奴は程度の差はあれ非国民の狂信主義者」みたいな謎ムーブが起きていると思うの

伴天連追放や廃仏毀釈の時代じゃねえんだから

愛国心は（いい悪いはともかく）ないのが普通だった
日本文化は素晴らしいという価値観はなく、ことさら日本文化を強調することは無粋とされた
和魂洋才じゃないけど、欧米先進国の進んだ優れたカルチャーや常識や技術は果敢に取り込む貪欲さこそ日本人の長所だった。それを独自に昇華して改良する（例えば自動車のように小型化、高機能化する）こと、外の良き文化を見習ってそれに適合し、越えることが日本人の良さだったと思うのよ

だから昨今のああいう人たちを見て「日本人が日本人じゃなくなってる気がする」のは俺のほうなわけ