
- 1 : 2025/05/15(木) 05:51:19.649 ID:hFDfUhnPv
- 立ったら貼る
- 2 : 2025/05/15(木) 05:52:29.845 ID:hFDfUhnPv
- 世界は偏在する女の海だった。人口の99パーセントを女性が占め、僅か1パーセントの男性は、希少価値ゆえに絶対的な庇護のもとで育てられた。彼らは幼い頃から最高の教育を受け、強靭な肉体と、子孫を残すための卓越した「機能」を持つよう訓練される。社会全体が彼らを守り、奉仕する。そのため、多くの男性は女性を見下し、傲岸不遜な態度をとるのが常だった。女性たちはそんな男性を畏れつつも、その希少性と、メディアで断片的に見聞きする彼らの「機能」に、体の奥底で抑えきれない渇望を抱いていた。生まれた時から男性に触れたことのない大多数の女性にとって、彼らは手の届かない偶像であり、同時に、性と生殖に関する飢えを満たす唯一の存在だった。
- 3 : 2025/05/15(木) 05:52:48.807 ID:hFDfUhnPv
- 神聖ラフィーネ女学院は、厳格な規律と伝統を誇る名門女子校だ。ここに、稀な「男性生徒派遣」のシステムが導入されると聞き、学内は騒然となった。来る男性は、きっと傲慢で、私たちを下に見るに違いない――生徒たちの間に広がる警戒感と、抑えきれない好奇心。特に三年生の教室では、その緊張感が顕著だった。
- 4 : 2025/05/15(木) 05:53:22.230 ID:hFDfUhnPv
- そのクラスで中心的な存在だったのが、カレンだった。明るく、誰にでも物怖じしない性格で、派手なメイクと染めた髪、短いスカートは校内でも異彩を放っていた。彼女は友達想いで、特に男性から同級生を守るという意識が強かった。だからこそ、彼女は来るべき「王様」を最も警戒していた。絶対に友達たちに手を出させない。もし失礼な態度をとったら、ただじゃおかない。カレンの心は、戦闘態勢に入っていた。
- 5 : 2025/05/15(木) 05:53:35.389 ID:hFDfUhnPv
- そして、その日。教室のドアが開いた。現れたのは、予想していた「王様」のイメージとはかけ離れた少年だった。すらりと伸びた手足、整った顔立ち、色素の薄い髪は光に透けて見えるようだ。何より、その大きな瞳は不安げに揺れていて、教室中の視線を受けて頬を微かに染めている。王様どころか、まるで迷子の小動物のような佇まいだ。
- 6 : 2025/05/15(木) 05:53:42.116 ID:4Gkqpyaz1
- 設定ええやん
- 8 : 2025/05/15(木) 05:53:50.251 ID:hFDfUhnPv
- 「…今日から転入する、ソラです。よろしくお願いします」
か細い声で自己紹介するソラ。その声に、教室中の女子が息を呑んだ。警戒していたはずなのに、誰もがその美しさと、予想外の儚さに目を奪われたのだ。 - 9 : 2025/05/15(木) 05:54:02.086 ID:hFDfUhnPv
- カレンもまた、驚きを隠せなかった。てっきり尊大に振る舞う男が来ると思っていたのに、目の前のソラは、自分たちと同じくらい緊張しているように見える。いや、それ以上に。自己紹介が終わると、彼はすぐに自分の席に視線を落とし、小さく震えていた。
- 10 : 2025/05/15(木) 05:54:03.001 ID:xtMl7/y9A
- ギャルである必要
- 11 : 2025/05/15(木) 05:54:16.861 ID:hFDfUhnPv
- 最初の数日、ソラは女子たちの視線を避けるように過ごした。話しかけられても、目を合わせるのが精一杯で、声はほとんど聞こえないくらい小さい。カレンは彼の態度に最初は疑いを捨てられなかった。これも計算? 女子を油断させるための演技? だが、休み時間、一人で窓の外を見つめる彼の横顔に、演技とは思えない孤独の色を見つけた時、彼女の心は少し揺らいだ。
- 12 : 2025/05/15(木) 05:54:31.600 ID:hFDfUhnPv
- ある日、授業中にカレンの消しゴムが床に落ちた。机の下に転がってしまい、拾おうとしたが届かない。その時、隣の席にいたソラが、何も言わずにスッと手を伸ばした。彼の指が床の消しゴムを拾い上げ、そっとカレンの机の上に置く。彼の指先が彼女の手に触れたのは一瞬だったが、カレンはびくりとした。そして、ソラは顔を赤くしてすぐに視線を逸らしてしまった。
- 13 : 2025/05/15(木) 05:54:48.621 ID:hFDfUhnPv
- その小さな出来事が、カレンの中で大きな波紋を呼んだ。彼は警戒すべき「王様」なんかじゃない。ただ、新しい環境に戸惑っている、普通…いや、むしろ普通以上に繊細で優しい男の子だ。今まで抱いていた彼への敵意は、一瞬にして崩れ去った。代わりに生まれたのは、困惑と、そして、今まで知らなかった「ソラ」という人への、底知れない興味だった。
- 14 : 2025/05/15(木) 05:55:06.738 ID:hFDfUhnPv
- カレンはソラを観察するようになった。彼は女子たちの好奇心と視線に晒されながらも、決して不快な顔をせず、誰に対しても丁寧に接しようとしていた。友達になりたい、と願っているのが、彼の言動の端々から伝わってくる。その健気さと、彼の外見とのギャップに、カレンの心臓はざわめき始めた。
- 15 : 2025/05/15(木) 05:55:41.839 ID:hFDfUhnPv
- カレンはソラを観察するようになった。彼は女子たちの好奇心と視線に晒されながらも、決して不快な顔をせず、誰に対しても丁寧に接しようとしていた。友達になりたい、と願っているのが、彼の言動の端々から伝わってくる。その健気さと、彼の外見とのギャップに、カレンの心臓はざわめき始めた。
- 16 : 2025/05/15(木) 05:56:03.851 ID:hFDfUhnPv
- カレンはソラを観察するようになった。彼は女子たちの好奇心と視線に晒されながらも、決して不快な顔をせず、誰に対しても丁寧に接しようとしていた。友達になりたい、と願っているのが、彼の言動の端々から伝わってくる。その健気さと、彼の外見とのギャップに、カレンの心臓はざわめき始めた。
- 18 : 2025/05/15(木) 05:57:11.489 ID:hFDfUhnPv
- 「ねえ、ソラ。さっきの授業、ノート見せてくんない?」
放課後、教室に残っていたソラに、カレンは声をかけた。いつもより少し優しい声になった自分に、カレン自身が驚いた。ソラはびくりと肩を震わせたが、すぐに顔を上げ、きょとんとした顔でカレンを見た。
「あ…うん、いいよ」
彼はノートを差し出した。カレンはそれを受け取りながら、何気なく彼に話しかけた。
「ソラってさ、あんまり喋んないよね」
「あ…うん。慣れてなくて…」
「初めて? 女の子とこんなに一緒にいるの」
「うん…訓練施設にいたから。ほとんど、男の人しか…」 - 19 : 2025/05/15(木) 05:57:12.417 ID:F1BecsFi1
- 何で書かせたんや2.5Pro?
- 20 : 2025/05/15(木) 05:57:28.707 ID:hFDfUhnPv
- >>19
2.5Flash - 21 : 2025/05/15(木) 05:57:42.924 ID:hFDfUhnPv
- 彼の言葉に、カレンは胸が締め付けられるような思いがした。ずっと男だけの世界で育ったのか。私たちの方が、よっぽど彼を知らない。
「そっか…大変だね。なんかさ、女の子って怖い? いっぱいいて」
ソラは少し考えてから、正直に言った。
「怖い、っていうか…どう接したらいいか分からなくて。皆、綺麗だし、なんだか…遠いなって」
遠い。その言葉に、カレンは妙な安堵を覚えた。彼は私たちを見下しているわけじゃない。ただ、未知の存在として、戸惑っているだけなんだ。そして、その「綺麗」という言葉に、カレンの頬は微かに熱くなった。 - 22 : 2025/05/15(木) 05:58:04.408 ID:hFDfUhnPv
- その日を境に、カレンは積極的にソラに話しかけるようになった。最初は警戒していた他の女子たちも、カレンがソラと親しくしているのを見て、徐々に彼に近づいていく。ソラは相変わらず shy だったが、少しずつ、笑顔を見せるようになった。特に、カレンと話している時は、緊張が解けているように見えた。
- 23 : 2025/05/15(木) 05:58:20.145 ID:hFDfUhnPv
- カレンはソラとの会話を重ねるたび、彼の真っ直ぐな優しさと、この世界の男性には珍しい誠実さに惹かれていった。外見はこんなに美しいのに、中身はびっくりするくらい純粋で、そして、少し不器早。そのギャップがたまらなかった。彼女は彼を友達として大切にしたいと思った。…だが、それだけでは収まらない感情が、カレンの体の中で静かに、しかし確実に膨らんでいった。
- 25 : 2025/05/15(木) 05:58:39.159 ID:hFDfUhnPv
- 夜、寮の自室。カレンはベッドの上で体を丸めていた。脳裏に浮かぶのは、ソラの顔。彼の笑顔。彼の戸惑った表情。そして、彼の制服の下に隠されているはずの、あの「機能」のこと。古いインターネットアーカイブで見た映像がフラッシュバックする。あの、大きくて、硬くて、熱い塊。ソラは、訓練施設で最高の「機能」として育てられたと聞く。彼のそれは、きっと、想像もできないくらい…。
- 26 : 2025/05/15(木) 05:59:03.082 ID:vz6wzHYCl
- いいスレですから前に進めてください
- 27 : 2025/05/15(木) 05:59:03.480 ID:hFDfUhnPv
- カレンは、自分の下腹部が熱を帯びているのを感じた。体の内側が、理由もなく疼く。指先が、無意識に下着の中に滑り込む。湿った肉の感触。自分で触れているのに、満たされない。まるで、乾いた大地が雨を待つように、彼女の体は、何か別の、もっと大きなものを求めていた。
- 28 : 2025/05/15(木) 05:59:28.905 ID:hFDfUhnPv
- 友達になりたい。ソラを傷つけたくない。彼は他の男性たちとは違う。特別な存在だ。…分かっている。頭では分かっているのに、体が言うことを聞かない。彼に触れたい。彼の全部を知りたい。彼の、あの「機能」を、自分の体で感じたい。
- 29 : 2025/05/15(木) 05:59:42.747 ID:hFDfUhnPv
- 学校に派遣されてくる男性が少ないこの世界では、女性たちの間に、男性を「奪い合う」ような潜在的な競争意識があった。そして、ソラのように純粋で、優しい男性は、他の女性たちが見つけ出す前に、独り占めしたいという独占欲を掻き立てる。カレンの中で、理性と本能、友情と欲望が、激しくぶつかり合っていた。
- 30 : 2025/05/15(木) 05:59:58.405 ID:6KS0mIqrq
- 実写キャスト
カレン:安井かのん - 31 : 2025/05/15(木) 06:00:01.796 ID:hFDfUhnPv
- その日は、夕方まで委員会活動があり、カレンとソラは一緒に教室に残っていた。他の生徒は皆帰ってしまい、教室には二人きり。西日が教室に差し込み、長い影を作っている。掃除も終わり、静寂が満ちていた。



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